滋賀県東近江市

農業・畜産・林業

ソーシャルインパクトボンド

ヤマトサンショウウオの棲む里山を未来へ

東近江市SIB 梵ジュール里山保全クラブのチャレンジプロジェクト

滋賀県東近江市

農業・畜産・林業

募集期間

2021年08月18日〜 2021年09月17日

営業者

合同会社社会的投資支援機構

資金使途

運営者への業務委託費

会計期間

2021年09月18日〜 2022年02月15日

目標償還率

102.00%

償還済

現在の調達金額

500,000円

募集総額

500,000円

1口金額

20,000円

出資者数

18人

100%

募集期間

2021年08月18日〜 2021年09月17日

営業者

合同会社社会的投資支援機構

資金使途

運営者への業務委託費

会計期間

2021年09月18日〜 2022年02月15日

目標償還率

102.00%

プロジェクト要約

東近江市蒲生岡本にある梵釈寺の裏山は、人手不足により長らく荒廃した状況でした。2015 年よ り、里山保全活動団体と地域の人々が連携して里山保全を開始し、里山は魅力を取り戻しはじめ ています。本プロジェクトでは、梵ジュール里山保全クラブが里山に関連するツアーを企画し、地 域の既存コンテンツとコラボレーションを行います。また、持続可能な薪ビジネススキームの構築 を行い、継続的に里山を保全できる基盤を整備します。里山を本来の姿に蘇らせ、土地の風土で 育まれた多様な動植物が共存する場を目指します。

プロジェクト要約

東近江市蒲生岡本にある梵釈寺の裏山は、人手不足により長らく荒廃した状況でした。2015 年よ り、里山保全活動団体と地域の人々が連携して里山保全を開始し、里山は魅力を取り戻しはじめ ています。本プロジェクトでは、梵ジュール里山保全クラブが里山に関連するツアーを企画し、地 域の既存コンテンツとコラボレーションを行います。また、持続可能な薪ビジネススキームの構築 を行い、継続的に里山を保全できる基盤を整備します。里山を本来の姿に蘇らせ、土地の風土で 育まれた多様な動植物が共存する場を目指します。

プロジェクトサマリー

プロジェクト概要

↑動画:事業プレゼンの様子(2021年8月20日オンライン出資説明会)
「梵ジュール里山保全クラブ」代表 安倍春造さん、事務局 熊倉弘富美さん

 

東近江市蒲生岡本にある梵釈寺(ぼんしゃくじ)の裏山は、里山としては人の活用が減り放置されていた状況でした。2015年より、里山保全活動団体と地域の人々が連携して里山保全を開始し、里山は魅力を取り戻しはじめています。本プロジェクトでは、梵ジュール里山保全クラブが里山に関連するツアーを企画し、地域の既存コンテンツとコラボレーションを行います。また、持続可能な薪ビジネススキームの構築を行い、継続的に里山を保全できる基盤を整備します。里山を本来の姿に蘇らせ、土地の風土で育まれた多様な動植物が共存する場を目指します。

 

①荒れた山を里山に再生!「梵ジュール里山保全クラブ」とは?

梵釈寺は滋賀東近江市蒲生岡本町にある、黄檗宗(おうばくしゅう)という禅宗のお寺です。
梵釈寺の裏山は、人の活用が減り荒れかけた状況でした。
2015年10月、それを課題に感じていた梵釈寺住職の妻 熊倉弘豊美さんが同じ東近江市の「特定非営利活動法人 里山保全活動団体 遊林会(以下、遊林会)」に相談したことをきっかけに、梵釈寺の裏山を豊かな里山※に再生する取り組みが始まりました。

※里山とは・・・集落、人里に隣接した結果、人間の影響を受けた生態系が存在する山のこと



2021年3月まで、遊林会や梵釈寺の檀家、地元のボランティアが連携・協力し、裏山の遊歩道を往復1キロ程度整備されました。
この6年間の保全活動の集大成に、ガリ版※で「里山散策ガイドマップ」を作成し、現在はイベント参加者に配布されています。
※里山散策ガイドマップはこちらから(認定NPO法人まちづくりネット東近江市HP掲載)
※ガリ版…正式名称は謄写版といい、印刷方法の1つで孔版印刷の一種。蒲生は、ガリ版発祥の地。

そこから里山を中心に関わる人が増え、2021年4月に「梵ジュール里山保全クラブ」が発足しました。

 


梵ジュール里山保全クラブメンバー(一部)


代表の熊倉さんは、当時のことを振り返りながら今の想いをこう語られました。

はじめて梵釈寺の裏山に入った時は、放置され非常に荒れている状態でした。
一方で、藪をかき分けて歩いた先に視界が開き、ため池等の美しい景色に感動しました。
そして、「里山としてきちんと整備したい!」という思いが強くなりました。
遊林会の方が協力してくれ、里山保全の基本を一から学びました。
里山に少し手を入れただけで、森の中に風が吹き抜けて、変わったのがわかりました。
今では、地域内外の方も保全作業に参加してくださるようになり、梵ジュール里山保全クラブが発足し、協力者も増えています。
里山に再び光・人・生物を取り戻し、動植物の調査や観察などをしながら、本来の魅力ある里山へと再生していきたいと考えています。

 

②里山の課題を救い、生物多様性を未来につなげる取り組みが地域には求められている!

全国にある里山の多くは、人口の減少や高齢化の進行、産業構造の変化により自然資源の循環が少なくなったことで、大きな環境の変化を受けています。
里山における生物多様性は、質と量の両面から劣化が懸念されてきました。
地域には、里山の課題を救い、生物多様性を未来につなげる取り組みが求められています。


 

【梵釈寺の里山情報】
・住所:〒529-1521 滋賀県東近江市蒲生岡本町185
・面積:約12ha
・地権者:区有林、地域の数名の方が所有

この里山は、舗装や植栽され整った森ではなく、芽吹きたての葉や細い木、長寿の木等いろんな種類の木が生い茂る雑木林です。
サカキやクマザサ、ショウブ等の日本の伝統的な行事に使用される植物があります。
また、四季折々、食卓にあがるような木の実や山菜が採れます。
スミレ、モチツツジ、山桜、ツルリンドウ、ヤブコウジ、ギンリョウソウモドキ等の四季折々の植物が楽しめます。



③東近江市版SIBに挑戦!〜里山保全・活用による持続可能なビジネスモデル〜

事業内容

(1)薪ビジネススキームを構築する 

現在、薪やホダ木(しいたけの原木)は、できる時に作って提供をする形でビジネスとしての体制は整っていません。
木の伐採・裁断を行い、薪の販売、しいたけの原木の販売を行いたいと考えています。
キャンプ場と連携した販路の確保、通販なども検討を行います。
持続可能な薪ビジネススキームの構築を行い、継続的に里山を保全できる基盤を整備していきます。


 

(2)里山ガイドツアーを開発する

これまでは、遊林会に協力を得て、里山ガイドツアーを行っていましたが、自分たちだけでガイドツアーができるスキルを身に着けます。
季節ごとに自然や歴史を学べるツアーを予定しています。
また、滋賀県生物環境アドバイザー・自然観察指導員である森 小夜子さんをはじめとする動植物専門家の講座を受け、生き物についての調査や観察、保護や外来種の駆除などの方法を取得します。
これから定期的に自立した活動を行い、さまざまな人とつながりながら里山を楽しめる場所にしていきたいと考えています。


 

(3)既存コンテンツ(梵釈寺での座禅・食事・写経)とのコラボレーションを検討し、企画を実施する

梵釈寺でできる座禅、食事、写経等の既存コンテンツとのコラボレーションを検討し、イベントの企画・デザインを行います。

以下の経験や実績を活かしていきます。
・座禅・写経:梵釈寺では、10年前より第三土曜日朝6時〜7時に座禅会を開いています。座禅終了後は30分ほどの茶話会も実施しています。
・食事:里山保全の活動日やイベントで、昼食等を提供しています。


ある活動日の昼食

 

連携体制について

【梵ジュール里山保全クラブ】

22名が在籍。主なメンバーは、代表の安部さん、担当者である熊倉さん、その他伐採等ができるスタッフは5名程います。食事やガイド担当を熊倉さんが担当予定です。

【その他】
様々な方と事業を進めていきます。
(1)特定非営利活動法人 里山保全活動団体 遊林会:里山保全の指導、子ども達の里山体験機会の提供連携
(2)森 小夜子さん:滋賀県生物環境アドバイザー・自然観察指導員による講座提供
(3)地域の方:子ども会での里山活用機会の協力、撮影記録の協力、手打ちそばを提供等各自の得意分野を持ち寄り連携
(4)梵釈寺の檀家さん:定期的に実施する草刈り、掃除の協力
(5)一般社団法人がもう夢工房:イベント開催、植物の観察会等の連携
(6)ぼてじゃこトラスト:琵琶湖淀川水系の小魚の保全・自然環境学習を実施する団体から里山保全活動の協力

 

④里山を本来の姿に蘇らせ、多様な動植物が共存する場へ!


(1)里山保全による木材などの自然資源供給や循環、良好な景観を保持、文化の伝承が期待できます。

(2)保全作業が進むと里山が整備され薪が沢山生まれます。それらを販売することで自然環境保全・資源の有効活用に貢献します。

(3)薪ビジネスにより新たな人材確保・雇用、持続性のある里山保全事業としての可能性があります。

(4)豊かな森を多くの人に満喫してもらえるよう、コースの整備を充実させます。ツアーガイドのスキルも向上させ、里山散策で地域の魅力を伝えていきます。

(5)里山に興味がある人を呼び込むことや新たに魅力を知る人を増やすこと、都市部からの流入など地域内外のつながりを創出します。

 

⑤運営者メッセージ〜特徴を活かした、癒やしある里山を目指して〜

左から代表:安倍 春造さん、事務局:熊倉 弘富美さん

どの地域の里山も人が入らないまま時間だけが経過してしまうことがあります。
この地域の里山も手つかずのままだった分、荒れ果てていましたが、豊かな自然や森の本来の姿も残っていました。
多様な動植物が共存する場として存在できるよう、引き続き保全活動を続けていきたいと考えています。
この活動を継続的に行うことができるよう、保全した山の木を薪などとして販売し、里山とクラブの持続可能なサイクルを築きたいと考えています。
「お寺の裏山」という特徴を活かして、疲れを落とし癒やしを感じられる、ゆったりとした時が流れる里山・森をつくりたいと思います。
ぜひ、応援のほどよろしくお願い致します。

 

SIBの成果目標

①薪ビジネススキームを構築する 
②里山ガイドツアーを開発する
③既存コンテンツ(梵釈寺での座禅・食事・写経)とのコラボレーションを検討し、企画を実施する

 

営業者紹介

会社名 合同会社社会的投資支援機構
代表社員 株式会社未来資本製作所
設立日 平成30年9月12日

営業者にはSIB事業に携わった者が在籍しており、本匿名組合契約およびSIBに関する仕組みについて熟知した人材が揃っています。
※本プロジェクトアセットは営業者である合同会社社会的投資支援機構が運営者に委託して事業を実施します。
※当サイトでは、「集団投資スキーム(ファンド)」を、投資の社会性をより強調するため「プロジェクトアセット」と呼んでいます。

 

運営者紹介

団体名 梵ジュール里山保全クラブ
設立日 2021年4月8日

●代表 安倍 春造さん
梵釈寺檀家総代長、また民生委員としても活躍中。
「蒲生夢想会」を立ち上げられ、蒲生で叶えたい夢を語り合い、繋がり合う活動を進めている(※現在コロナ禍で休会中)。
さまざまなボランティア活動にも参加・協力され、誰にでも楽しく接し、さまざまな方に頼られながら地域密着の「お助けマン」として地域内を飛び回り尽力されている。

●事務局 熊倉 弘富美さん
梵釈寺に嫁ぎ、蒲生の片田舎の山寺で 3人の子育てをするうちに自然の中での動植物との触れ合いの大切さを実感。
お寺の裏山が数十年前から放置され荒れているのが気になり、2015年に遊林会に相談し協力を得て、地域の方・ボランティアと一緒に里山保全活動を進めている。
活動日には、主にスタッフの昼食づくりなどを担当。
和やかにつながり合える梵ジュール里山保全クラブの仲間と野山に育つ植物・森を大事にされている。

 

プロジェクトアセット対象事業

梵釈寺の里山保全・活用事業

 

オンライン出資説明会のご案内

今回のプロジェクトを進める2事業者のみなさんに、プロジェクトの詳細についてお話しいただきます。
また募集内容や出資(投資)手続き方法などについてもご説明し、質疑応答のお時間も設けます。
オンライン開催ですので、全国からご視聴可能です!以下からご確認ください。


日 時:2021年 8月20日(金)19:00~20:00 ※終了しました  

会 場:オンライン開催 (YouTube LIVE)

参加費: 無 料

主 催:公益財団法人東近江三方よし基金/プラスソーシャルインベストメント株式会社

 



募集情報

本匿名組合契約名称 東近江市SIB 梵ジュール里山保全クラブのチャレンジプロジェクト
営業者 合同会社社会的投資支援機構
取扱者 プラスソーシャルインベストメント株式会社
出資金募集最大総額 500,000円
出資金募集最低金額 500,000円
出資金申込単位 20,000円 (出資金:20,000円、取扱手数料:なし)
申込上限口数 3口(個人)3口(法人)
募集最大総口数 25口
取扱者の報酬 組成報酬、運営報酬、監査報酬
会計期間 2021年09月18日~2022年02月15日
営業者の報酬 本匿名組合事業利益-匿名組合員の利益-取扱者の報酬
売上金額-事業費用
匿名組合員への分配金額-匿名組合出資金
決算日 2022年2月15日
報告日 決算日から60日以内
分配日 決算日から90日以内の営業者が指定する日 2022年3月の選考会(成果の評価)終了後

事業計画

今後の事業計画

今後の事業計画は、以下のとおりです。ただし、営業者及び取扱者は、本匿名組合事業の売上金額として、本事業計画上の売上金額を保証するものではなく、匿名組合員に対して分配金額を保証するものでもありません。

(1) 事業計画について

本匿名組合事業は、梵釈寺(黄檗宗の寺院)の裏山にある地域の里山保全とその活用のための事業です。これまでは、梵釈寺の檀家や特定非営利活動法人 里山保全活動団体 遊林会、ボランティアと連携し、裏山の遊歩道の整備を進めてきました。現在は、往復1キロほどの遊歩道を整備が完了しています。ガリ版発祥のがもう地域にあることから里山散策ガイドマップをガリ版で作成し、ガイド参加者に配布します。また、動植物の調査や観察などを行い、里山の魅力を感じられる森づくりを目指します。
・現在は特定非営利活動法人 里山保全活動団体 遊林会に協力を得て、里山ガイドを行っていますが、自分たちの団体でガイドできるスキルを身につけます。
・動植物の専門家の講座、生き物についての調査や観察、保護や外来種の駆除などの方法を取得します。
・ツアーを有料で行い、いくつかの企画を作ります。
・木の伐採・裁断、薪販売、しいたけの原木販売のスキームを作ります。キャンプ場との連携、通販なども検討しています。

(2) SIBの成果目標と支払い条件に基づく分配について

①薪ビジネスのスキームを構築する。
②里山ガイドツアーを開発する。
③既存コンテンツ(梵釈寺での座禅・食事・写経)とのコラボレーション・デザインを検討し、企画を実施する。

(3) 事業計画上の実現施策(運営の方針)について

営業者は、2018年の設立以来、ソーシャルインパクトボンド事業を行ってきており数々の実績があります。また、営業者は、本匿名組合事業を事業者に業務委託することにあたり、受託事業者が「東近江市版SIB事業」に関する東近江市の所定の手続き(書類提出、プレゼンテーションによる審査会等)を経て、適正に採択された事業者であることを確認しています。

分配シミュレーション

① 成果目標が達成された場合

公益財団法人東近江三方よし基金より営業者に対して、業務委託料が支払われます。これを原資として、償還率102%(税引き前)の分配金が支払われます。

② 成果目標が達成されなかった場合

公益財団法人東近江三方よし基金より営業者に対して、業務委託料は全く(0%)支払われません。このため、営業者から匿名組合員に対して、分配金だけでなく、出資金についても一切支払われることはありません。

仕組み図


資金使途

ファンド資金は、以下の内容にて使用いたします。

内訳項目 金 額
運営者への業務委託費 500,000円
合計費用 500,000円

(注1)上記の合計費用、内訳項目、金額はあくまでも見込みであり、変更の可能性があります。最終的な費用が上記を上回った場合には営業者が負担し、下回った場合には分配時に返還させて頂きます。なお、返還金額に利息は付きません。また、上記以外に必要となる費用につきましては、営業者が負担いたします。

(注2)出資金の資金使途については、取扱者による監査が行われます。

(注3)状況により、上記資金使途内容について営業者が先に立て替えて支払い、その後、出資金を充当することがあります。

(注4)本匿名組合事業遂行のため、会計期間開始前であっても、営業者が必要に応じて出資金を資金使途内容に従って使用することがあります。

 

運営者 収支計画

収入の部

項目 金額
SIB事業支援金 500,000円
自己資金 30,000円
協力金 15,000円
薪売上 35,000円
合計 580,000円

支出の部

項目 金額
指導謝金 140,000円
案内看板 200,000円
謝金 35,000円
植物の名札 50,000円
人件費 15,000円
消耗品費 80,000円
資料作成費 20,000円
チラシ制作 20,000円
プロジェクター 20,000円
合計 580,000円

リスク

匿名組合契約「東近江市SIB 梵ジュール里山保全クラブのチャレンジプロジェクト」の締結については、以下のような留意点及びリスクがあります。

1. 本匿名組合契約の性格に関する留意点

本匿名組合契約に係るすべての業務は、営業者が自ら行い又は営業者が事業者等の関係機関に委託することになっており、これらにつき匿名組合員が行うこと、又は指図をすることはできません。したがって、本匿名組合事業の状況によっては、事業継続や売上の確保のため、契約期間中において、営業者又は事業者等の関係機関の判断の下に価格等の変更等を行う可能性があります。

2. 本匿名組合契約の流動性に関する留意点

契約期間中、本匿名組合契約は解約できません。本匿名組合契約の譲渡は、同契約により制限されます。本匿名組合契約を取引する市場及び匿名組合員である立場を取引する市場は現時点では存在しません。

3. 出資金の元本が割れるリスク

一般的に、本匿名組合契約に基づく利益の分配又は出資金の返還は、専ら営業者の本匿名組合事業による収入をその原資とし、かつ、会計期間中における営業者の売上金額を基に算定される分配金額の支払いのみをもって行われます。したがって、会計期間中の本匿名組合事業における売上によっては、利益の分配が行われない可能性があり、また、分配金額の支払いが行われたとしても、全会計期間をとおして匿名組合員に支払われる分配金額の合計額が当初の出資金を下回るリスクがあります。
また、本匿名組合契約は、「東近江市版SIB事業」を組み込んだ仕組みとなっています。SIBとは、Social Impact Bond(ソーシャルインパクトボンド)の頭文字を取ったもので、社会的課題の解決と行政コストの削減を同時に目指す手法であり、民間資金(匿名組合員が払い込んだ資金)で営業者が優れた社会事業を実施し、事前に合意した成果が達成された場合に、成功報酬が分配金として行政より匿名組合員へ支払われます。
また、SIBの特徴としては、①対象事業は社会的課題の解決であること、②投資モデルは社会的成果連動型であること、③事業形式は行政と民間の連携であること、の3つが挙げられています。

4. 営業者および営業者が業務を委託する事業者の信用リスク

営業者および営業者が業務を委託する事業者の今後の事業の状況如何によっては、営業者が支払不能に陥り、又は営業者に対して破産、会社更生、民事再生などの各種法的倒産手続きの申立てがなされる可能性等があり、これらに該当することとなった場合には、本匿名組合事業における売上金額により分配金額が発生していたとしても、本匿名組合契約に基づく分配金額の支払い、又は出資金の返還が行われないリスクがあります。匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権(出資金返還請求権及び利益分配請求権をいいます。以下同じです。)には、何ら担保権が付されていません。また、営業者が破産等の法的倒産手続きに移行した場合には、匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権は、他の優先する債権に劣後して取り扱われます。そのため、法的倒産手続きの中で、他の優先する債権については支払いがなされ、回収が図られた場合であっても、匿名組合員が有する支払請求権については一切支払いがなされないリスクもあります。さらには出資金の返還が行われないリスクがあります。匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権(出資金返還請求権及び利益分配請求権。以下同じ。)には、何ら担保権が付されていません。また、本匿名組合事業における売上金額により分配金額が発生したとしても、本匿名組合事業において多額の費用や損失が発生した場合においては、分配金額の支払いが行なわれないリスクがあります。さらに、営業者が破産等の法的倒産手続きに移行した場合には、匿名組合員が営業者に対して有する支払請求権は、他の優先する債権に劣後して取り扱われます。そのため、法的倒産手続きの中で、他の優先する債権については支払いがなされ、回収が図られた場合であっても、匿名組合員が有する支払請求権については一切支払いがなされないリスクもあります。

5. 事業形態及び事業環境の変化に伴うリスク

本匿名組合事業は、「東近江市版SIB事業」を組み込んだ形態となっており、営業者および営業者が業務を委託する事業者にとって複雑な仕組みが含まれる事業です。したがって、本匿名組合事業については、事業開始後も匿名組合員に対して十分な説明が必要となるケースが発生する、あるいは運営体制の構築または事業の遂行について見直しをせざるを得ないこと等により、安定的な運営を図るまでに予想外の時間を要する可能性があります。

6. 経営陣の不測の事態に係るリスク

営業者および営業者が業務を委託する事業者については、経営陣に不測の事態(病気・事故・犯罪に巻き込まれる等)が生じることにより、本匿名組合事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。本匿名組合契約では、当該リスクに対して各種保険等によるリスク・ヘッジを行いません。

7. 資金繰りが悪化するリスク

本匿名組合事業について、事業計画上の売上を著しく下回った場合、予想外のコストが生じた場合、現時点で想定していない事態が生じた場合等には、営業者および営業者が業務を委託する事業者の資金繰りが悪化するリスクがあります。

8. 債務超過のリスク

営業者および営業者が業務を委託する事業者の事業の業績等によっては、今後について営業者および営業者が業務を委託する事業者が債務超過の状態に陥ることも想定されます。
一般的に債務超過状態の会社は、次のような不利益を被るリスクがあります。まず、金融機関等は、債務超過状態の会社への融資を実行しない場合が多く、債務超過の会社は、新規の借入ができない可能性があります。また、取引先との取引継続に支障が生じる可能性があります。次に、債務超過は、営業者の破産、民事再生、会社更生又は特別清算の各手続きの開始原因であり、営業者についてこれらの手続きの申立てがあると、本匿名組合契約は直ちに終了します。さらに、債務超過の場合、営業者の資産に対して債権者による仮差押命令が発令される可能性が高くなります。仮差押命令が発令された場合、取引先との取引に支障が生じたり、金融機関からの借入等に関して、期限の利益が喪失する等により、支払不能となることで事業継続に支障をきたしたりする可能性があります。また、仮差押命令が発令されると、本匿名組合契約は直ちに終了します。いずれの場合にも、出資金の全部が返還されないリスクがあります。

9. 資金繰りに関するリスク

本匿名組合事業について、事業計画上の売上を著しく下回った場合、予想外のコストが生じた場合、現時点で想定していない事態が生じた場合等には、営業者の資金繰りが悪化し、事業の継続や分配金の支払に重大な支障が生じるリスクがあります。

10. 資金調達のリスク

営業者は本匿名組合事業の必要資金を本匿名組合契約による出資金でまかなう計画です。したがって、本匿名組合契約での資金調達が滞る場合、事業計画通りに本匿名組合事業を開始することができないリスク及び事業計画の売上規模が縮小するリスクがあります。

11. 出資金の送金及び使用に関するリスク

成立した本匿名組合契約に係る出資金は、募集期間中であっても、営業者が本匿名組合事業を遂行でき、かつ、本匿名組合事業の遂行のために必要であるという判断を営業者が下した場合には、資金使途・費用見込みに示す資金使途内容に従って本匿名組合事業の遂行のため使用されます。このため、本匿名組合契約が契約期間満了前に終了した場合、又は本匿名組合契約が遡って未成立とみなされた場合には、本匿名組合契約の定めに従い、出資金が各匿名組合員の出資口数に応じて返還されますが、既に支出された費用がある場合等、出資金を返還できなくなった場合には、出資金は減額されて返還されるリスクがあります。

12. 事実の調査に関するリスク

取扱者が行う事実の調査は、取扱者独自の水準に基づき実施される調査であり、また、入手資料及び質問に対する営業者からの回答について、すべて真実であることを前提としておりますが、営業者が事実の調査を誤るリスクがあります。また、取扱者による事実の調査に基づくファンド組成の判断は、匿名組合員への分配金額や出資金の返還を保証するものではなく、営業者の事業計画や、営業者が破産等しないことを保証するものではないことに、くれぐれもご留意下さい。

13. 大地震・大津波等の自然災害のリスク

大きな地震や津波、台風等の自然災害等に起因する事象により、事業の継続について悪影響を受けるリスクがあります。

14. 風評被害によるリスク

伝染病、放射能汚染等その他の理由により、風評被害を受けるリスクがあります。

15. 許認可等に関するリスク

本匿名組合事業の実施にあたっては、関連する許認可が必要となる可能性があります。営業者が既に必要な許認可を得ている場合であっても、法令に定める基準に違反した等の理由により、あるいは規制の強化や変更等がなされたことにより、その後当該許認可が取り消され、事業に重大な支障が生じるリスクがあります。

16. 訴訟等に関するリスク

営業者の事業活動において、製造物責任、環境保全、労務問題、取引先等との見解の相違等により訴訟を提起される、又は訴訟を提起する場合があり、その動向によっては、営業者の事業に悪影響を及ぼすリスクがあります。また、訴訟等が行われることにより、営業者の社会的信用等が悪影響を受けるリスクがあります。

営業者情報

営業者

商号 合同会社社会的投資支援機構
所在地 京都府京都市上京区河原町通丸太町上る出水町284番地
事業内容 ソーシャルインパクトボンド事業
設立日 平成30年9月12日
代表者 代表社員 株式会社未来資本製作所
決算日 7月31日

取扱者

本匿名組合契約の出資募集および契約締結の取扱い、本匿名組合契約の管理運営、匿名組合員へのIR業務等を委託する会社の概要は、次のとおりです。(2021年08月18日現在)

商号 プラスソーシャルインベストメント株式会社
登録 第二種金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第396号
本店所在地 京都市上京区河原町通丸太町上る出水町284
電話番号 0752577814
事業内容 第二種金融商品取引業
資本金 8,000万円
設立日 2016年04月14日
役員 代表取締役社長 野池 雅人
取締役 吉澤 保幸
取締役 里内 博文
監査役 石原 俊彦
監査役 可児 卓馬
事業所所在地 京都市上京区河原町通丸太町上る出水町284
決算日 6月30日
加入協会 一般社団法人第二種金融商品取引業協会