
プロジェクトニュース
2025年02月14日
2/13出資説明会の質疑応答公開【ビオかめおか 亀岡オーガニック農業団地応援ファンド】
【ビオかめおか 亀岡オーガニック農業団地応援ファンド】のオンライン出資説明会を2月13日に開催しました。
質疑応答やディスカッションの内容を公開いたします。出資のご検討やファンドの理解を深める際の参考になれば幸いです。
そもそも有機農業(オーガニック)は何がいいのですか?
中村)
私は「安全性や安心感」と、「環境負荷の低減」にあると考えています。
まず「安全性や安心感」についてです。市販の農薬は基準を守れば、少なくとも短期的な安全性は担保されます。一方で有機野菜は、長期的に食べていくとアレルギー症状の改善が見られた、といったケースもあります。
また「環境負荷の低減」は、土づくりの違いが水質や生態系に影響を及ぼします。
まず「土」には「浄化作用」があります。例えば井戸水の場合、普通の雨や川から地面にしみ込んだ水、は最終的に地下水になっていくのですが、地下水はとてもきれいで飲んだりすることができますね。これが浄化作用です。
農薬や化学肥料を使った土から滲み出してくる水、それらを使わず(自然の力をつかった)土づくりをされた農地から滲み出してくる水は、少し成分が異なります。
川や湖において、富栄養化によりアオコや赤潮が発生したという報道があると思いますが、それは、(自然の力をつかった)土づくりがされていない農地から滲み出してくる水に、農薬や化学肥料の成分がたくさん含まれているためです。
(自然の力をつかった)土づくりがされている農地からは、農薬や化学肥料の成分が含まれていないことはもちろん、浄化能力が高いため、地下水や流域河川がきれいな水になります。
それは、アオコや赤潮の発生を防ぎ、貝といった生き物が死んでしまうといったことがなくなり、川や海の生態系が保全され、やがては美味しい魚や貝、カニなどがたくさん棲みつくようになります。これが、私は大事だと考えています。
さらに、農薬の影響で日本ミツバチの減少が懸念されており、ヨーロッパではネオニコチノイド系農薬の使用が禁止されるなどの対策が進んでいます。
慣行農法の農家さんも、農薬を好んで使っているという方はあまりいなくて、外観や収穫量の安定性の点からやむなく農薬を使われています。
私は、研究を重ねることで農薬なしでも成り立つ方法が確立できると考え至りました。そこで1つの選択肢として「有機農業がもう少し普及してもよいのではないか」、「現在の日本のように有機農業面積わずか0.6%ではなくせめて25%くらいまでに広がってよいのではないか」ということで、16年前にオーガニックnicoを設立しました。
その後13年ほど経って、農林水産省も25%という目標を掲げられました。
有機農業と慣行農業では、おいしさに違いはありますか?
中村)
土の味はやはり作物にある程度移ります。そのため、しっかり(自然の力をつかった)土づくりをして作った野菜の味は、やはりおいしいです。
わたしはブロッコリーが好きで、いつも農場で採れたブロッコリーとスーパーで購入して年ものを食べ比べますが、違いを感じます。
中村さんは長年オムロンで働かれた後、有機農業の世界に入られました。
有機農業に世界に入られたきっかけや、当時の課題意識がどのように現在の事業に紐づいているのでしょうか?
中村)
私はオムロンのエンジニアとして、光を使ったセンサー研究に長年関わってきました。
一方、私の父親は農学者で(基本的には植物生理の専門家)あり、人生の後半を有機農業の研究と普及に尽くしており、その影響を受けて、私も有機農業の世界に入りました。
個人農家として3年間、その後法人化しましたが、有機農業を始めて5〜6年は、本当にうまくいったりいかなかったりで、相当お金を失い、貯金も底をつきました。その当時に自分がつまずき苦しんだ「技術的な難しさ」「販路や設備の問題」「農地の問題」などに対し、これから農業を始めようとする人たちに、できるだけ苦しまなくて済むような環境が整えたいと思い、「オーガニック農業団地」という仕組みを考えて実践しようとしています。
本ファンドを広げるにあたり、宣伝などサポートできることはありますか?
中村)
2月23日にも出資説明会があるので、来ていただけるように広報協力をいただけるととても嬉しく思います。
皆さまにもぜひご自身のSNSでページの拡散などもお願いできたらありがたいです。
事務局)
有機農業を発展には、生産から消費までに関わる皆さまの理解と協力があってこそです。有機農業や理解や応援の輪を広げたいという思いで、今回はクラウドファンディングで広く皆さまから支援を募っています。
そのため、まずは有機農業やファンドの情報が1人でも多くの方に届くことが重要だと考えています。
様々なクラウドファンディングサイトがあるなかで、なぜエントライを選択されたのでしょうか?
クラウドファンディング事業者さんが日本にたくさんある中で、「エントライ」が地元立脚のプロジェクトを得意とされているクラウドファンディング事業者さんだということが1番の理由です。
また、銀行融資はクローズされた中で行われますが、クラウドファンディングにすることで、できるだけ多くの方にわたしたちの取り組みを知っていただき共感してお金を出していただける方が1人でも多くいてほしいと考えています。
亀岡市からの委託事業内容とスクール事業はどのような関係なのでしょうか?
中村)
スクール1期目は、亀岡オーガニック農業スクール事業に対してのみ業務委託費をいただいていましたが、スクール2期目からは亀岡オーガニック農業団地事業も始まるので、両方の事業に対し、業務委託費を受け取る可能性があります。
スクールの授業料だけでは運営が難しく、市からの委託金が新規就農者支援の大きな支えとなっています。
なぜ寄付型ではなく、投資型クラウドファンディングを選んだのですか?
中村)
寄付型のクラウドファンディングの場合、上限額が200万円〜300万円くらいがいいところかと思います。
今回設備投資としては、やはり600万円ほど必要になってくるため、寄付型では届きにくいかという判断でした。
事務局)
投資型クラウドファンディングのポイントの1つは、「金銭的リターンが返ってくる可能性がある」ことです。
また、支援者にもリスクを背負っていただくことで、事業の進捗を見守る「応援の目」が増えます。
ビオかめおかさんにとっても、成果を出し続ける責任感が生まれ、長期的に良い影響をもたらすと考えています。
数年後に出てくる効果は、投資型と寄付型とでは全く変わってくるのではないかと考えています。
中村)
営業者としても同じように思います。
投資型は、経営者の責任感にも大きく関わります。寄付型だと資金が「もらったお金」になりがちですが、投資型では出資者への責任を負うため、確実な事業運営への意識が高まります。
そのため、長期的に見ても投資型が適していると判断しました。
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